2019年1月23日（水）にハーネル仙台（仙台市）を会場として，地盤工学フォーラム東北2018〈第37回研究討論会〉が開催されました。今回は107名の参加者がありました。

フォーラムの冒頭，地盤工学会東北支部の松�ｱ薫支部長（東日本高速道路（株）東北支社長）から開会挨拶がありました。

第1部では，地盤工学会東北支部表彰（技術的業績部門）候補による4件の発表が行われました。どの発表においても活発な質疑応答があり，研究討論会としても充実したものとなりました。

第2部では講演会が催され，3件の講演が行われました。

はじめに，国土交通省の盛田貴仁氏による講演「地盤情報の収集・共有・公開について」があり，今後の地盤情報の共有施策とあり方，データベース化のメリット等について詳しくお話し頂きました。

つづいて，東日本高速道路株式会社の長尾和之氏による講演「NEXCO東日本の高速道路におけるのり面災害事例とその教訓」がありました。高速道路における土砂災害の誘因と素因について，事例紹介と技術者としての教訓を含めて分かりやすく説明を頂きました。

最後に，山形大学の三辻和弥先生による講演「東日本大震災における杭基礎建物の被災要因の推定」がありました。東日本大震災における杭基礎構造物の被災事例について，実測と再現解析を交えた分析と貴重な知見を丁寧にご説明頂きました。

― 開会挨拶 ―

• 「小土被り・強酸性土壌・酸性水を伴う高速道路トンネルの施工」 -山形蔵王トンネルの対策事例-
  保坂 浩寿　（東日本高速道路株式会社山形工事事務所）
  福士 森政　（東日本高速道路株式会社山形工事事務所）
  ��松 雅宏　（株式会社熊谷組やまがたざおう工事所）
  星 　太一　（株式会社熊谷組やまがたざおう工事所）
  千坂 俊治　（東日本高速道路株式会社東北支社）
• 「押角トンネルの拡幅工事と掘削ズリの封じ込め」
  岩本 容昭　（株式会社奥村組）
  太田 博光　（株式会社奥村組）
  大塚 義一　（株式会社奥村組）
  大河原 正文（LLC合同会社 Dr.GEOLABO.I（ドクタージオラボ岩手））
• 「津波により全23連が落橋した鉄道橋下部工の早期復旧工事」
  瀧内 義男　（東日本旅客鉄道株式会社東北工事事務所）
  大武 博史　（東日本旅客鉄道株式会社東北工事事務所）
  舟腰 憲二　（東日本旅客鉄道株式会社東北工事事務所）
  木村 正喜　（東日本旅客鉄道株式会社東北工事事務所）
• 「フライアッシュを用いた土質改良工法の有効性について」
  熊谷 洋　　（東北電力株式会社研究開発センター電源・環境）
  水沢 和仁　（東北電力株式会発電・販売カンパニー土木建築部火力原子力土木G）
  片田 吉孝　（株式会社東北ロンテック）
  佐藤 公之　（株式会社ネイティブ・スペース）

• 講演1 「地盤情報の収集・共有・公開について」
  盛田 貴仁 氏 （国土交通省 東北地方整備局 企画部 技術管理課 課長補佐）

• 講演2 「NEXCO東日本の高速道路におけるのり面災害事例とその教訓」
  長尾 和之 氏 （NEXCO東日本 東北支社 技術部 上席土工指導役）

• 講演3 「東日本大震災における杭基礎建物の被災要因の推定」
  三辻 和弥 先生 （山形大学 工学部 建築・デザイン学科 教授）

参加者・講演者・発表者をはじめとして，本フォーラムの開催にあたりご尽力・ご協力下さった皆様に感謝の意を表し，開催報告といたします。