2018年1月24日（水）にハーネル仙台（仙台市）を会場として，地盤工学フォーラム東北2017〈第36回研究討論会〉が開催されました。今回は117名の参加者がありました。

フォーラムの冒頭，地盤工学会東北支部の松�ｱ薫支部長（東日本高速道路（株）東北支社長）から開会挨拶がありました。

第1部では，地盤工学会東北支部表彰（技術的業績部門）候補による3件の発表が行われました。どの発表においても活発な質疑応答があり，研究討論会としても充実したものとなりました。

第2部では講演会が催され，2件の講演が行われました。

はじめに，鉄道・運輸機構の佐々木健氏・陶山雄介氏による講演「東日本大震災で被災した三陸鉄道の復旧工事」があり，佐々木氏から復旧工事施工について，陶山氏から復旧設計についてご講演頂きました。平成23年3月11日の東日本大震災により地震および巨大津波で壊滅的な被害を受けた三陸鉄道が復旧に至るまでのプロセスや，復旧工事の技術的側面について詳しくお話し頂きました。

つづいて，新潟大学工学部の大竹雄先生による講演「地盤構造物への信頼性設計法の適用」がありました。地盤工学の信頼性設計において不確実性を評価することの意義，国内外における信頼性設計の最新状況，そして応用事例と今後の展望についてお話し頂きました。

― 開会挨拶 ―

• 「１２段長大切土におけるのり面の長期安定対策工」
  沖原 穂高 （東日本高速道路株式会社 山形工事事務所）
  早川 正城 （東日本高速道路株式会社 山形工事事務所）
  斉藤 亮祐 （株式会社奥村組 上山インター工事所）
  今泉 和俊 （株式会社奥村組 技術研究所）
  菅原 千尋 （東日本高速道路株式会社 東北支社）
• 「女川原子力発電所取水口における捨石層直下の地盤改良の実施について」
  浜本 洋 （東北電力株式会社 女川原子力発電所 土木建築部 土木G）
  今泉 忠徳朗 （東北電力株式会社 女川原子力発電所 土木建築部 土木G）
  鈴木 昭浩 （前田建設工業株式会社 女川工事事務所）
  竹岡 正二 （前田建設工業株式会社 女川工事事務所）
• 「地中障害物が存在する防潮堤の地盤改良（深層混合処理工法）施工例」
  沼部 聡一 （五洋建設株式会社 東北支店）
  飯田 陽朗 （ライト工業株式会社 本社）
  石黒 勇次 （ライト工業株式会社 東北総括支店）
  佐々木 慎司 （ライト工業株式会社 東北総括支店）

• 講演1 「東日本大震災で被災した三陸鉄道の復旧工事」
  • 復旧工事施工について：
    佐々木 健 氏 （鉄道・運輸機構 東京支社 計画部計画課 副参事 ／ 復旧工事当時：三陸鉄道復興工事課長）
  • 復旧設計について：
    陶山 雄介 氏 （鉄道・運輸機構 本社 設計部設計第二課 担当係長）

• 講演2 「地盤構造物への信頼性設計法の適用」
  大竹 雄 先生 （新潟大学 工学部 准教授）

参加者・講演者・発表者をはじめとして，本フォーラムの開催にあたりご尽力・ご協力下さった皆様に感謝の意を表し，開催報告といたします。